家の履歴書

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 「家の履歴書 今は亡きあの人篇」(斉藤明美・著 キネマ旬報社 2011年)はふと手にとって、あまり期待もせず、でも少し惹かれるところがあって借りてきた1冊だった。「家の履歴書」という表現と、手書き風の間取り図がついていたところが私の気を惹いたのだった。

 当然といえば当然なのだが、家というのは単に雨風をしのぐ場所ではなかったのだ。人を育てもすれば縛りもする。著名人でなくても誰もが自分の「家の履歴書」を語れる。語りたいと思うか思わないかは別としても。

 読み終えてとても強烈に心に残ったのは淀川長治(映画評論家)さんだった。お母さんが大好きだったから、そして淀川家を潰すため一生独身を通したという。その凄まじいまでの一途さに圧倒された。

 私自身の「家の履歴書」はどうだろう...と考えてみると、それは私の「来し方そのもの」だと気づく。

本を読みましょ

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 今年の誕生日もナニゴトもなく過ぎて、今日は母の日らしい。街の花屋の店先にはカーネーションがあふれていた。それを買い求める人の列は店の外まで続いていた。バスに乗れば、若いカップルがカーネーションの鉢植えを、もちろんきれいにラッピングされたものを抱えて仲良く乗り込んできた。

 私はそれを横目に図書館へ。久しぶりに大きな図書館へ行き、借りてきたのは次の3冊... 

「鞄に入れた本の話 私の美術書散策」(酒井忠康・著 みすず書房 2010年)

「家の履歴書 今は亡きあの人篇」(斉藤明美・著 キネマ旬報社 2011年)

「花森安治戯文集1」(花森安治・著 LLPブックエンド 2011年)

 2週間ではたぶん読み終えないだろうが4週間ではどうだろう...?このところ夜はもうすっかりツブレテいる。酔いつぶれてるわけではない。くたびれちゃってツブレテイルのだ、情けないことに。 

私の5月だョ

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 やっと5月らしいさわやかさが戻ってきた。気がつけばもう5日だ。あわただしく過ごしているうちに、五月飾りを出すのを忘れてしまった。子どもが成長するに従い「ま、いいか...」で済ませてしまうことが多くなっていたのだが、子どもが独立して家を出てしまうと「飾ってあげればよかった」と思う。思うけれど、飾れば飾ったでそれはまたちょっと寂しいかも、とも思う。

 振り返れば去年の6月末以降、かつてないほどのあわただしい日々だった。去年の5月のことはもう思い出せない。我がブログを紐解くと、5月3日には「お天気はパッとせず、時に突風か?と思うほどの風が吹く。それでも新緑が鮮やかになり、私の5月だョとつぶやいてみる」と書いている。そうだった、私の5月だ。

 そして、またこの日は「アメリカがビンラーディンを殺害した」でもあったのだ。あれからまだ1年とは思えないのだが、まだ1年なのだ。その後あの国はどうなったのだろう。人々は平穏な日々を送ることができるようになったのだろうか。

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 なんだかんだいっても5月なのだ。花が咲き、鳥がさえずり、陽は輝く。ベランダにはスズメさんが遊びに来た。

未来って何?

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 今日はゴールデンウィーク日和のよい天気。さぁて、今日は...と思った人も多いだろうに、高速道路でバスの事故だという。金沢から東京ディズニーランドへ行く夜行バスだったそうだ。なんともやりきれない。多くの人が右往左往と移動するGW。毎年の事ながら、事故の多さに言葉もない。

 私のGWは毎度のことながら、何も予定はない。冬の間ほったらかしにしていたベランダガーデンの手入れを少しして、衣類の整理をして、本を読んで、そのくらい。

 今日はただの日曜日、明日は...え~と、昭和の日?そして、3日が憲法記念日で4日は?何だっけ?5日はこどもの日だ。憲法記念日が近づくと元気になる人たちがいるが、この人たちもそう。自民党は先日の総務会で、憲法改正推進本部がまとめた憲法改正案を了承したという。驚いたのはその内容だ。今の自衛隊は、「自衛軍」どころか「国防軍」に変更、国旗・国歌は「日章旗・君が代」と明記したうえに「日本国の表象」と規定、天皇を「元首」と明記、憲法改正の発議要件は3分の2以上から過半数に変更...とまぁ驚かずにはいられない内容である。

 日の丸という言葉には親しみを感じないことはないが、日章旗という言葉はとても嫌である。戦争に行く人を送り出すとき、激励?の言葉を書いて持たせたのが日章旗だ。例えば今、サッカーの国際試合で日の丸に応援メッセージを書き込んで振り回したとしたらどうだろう。不謹慎な、と批判されないだろうか? 自衛軍にしろ国防軍にしろ軍隊に変わりはない。軍隊とは武器を用いて問題解決を図ることを是とする組織だと私は思っている。現に戦争をしている国々にしても、あからさまに侵略戦争はしない。言葉巧みに平和のため、民主化のため、人々を救うため、などと言う。天皇を元首にするというのは、もっと政治的な権力を持たせるということ?戦後、天皇は神から人になり、人になったのだから今度は政治家になれと...?目的が何なのか、よくわからない。

 そのうち、日本国民も規定されるのだろうか?「あなたは日本国民の規定に反してます」と逮捕されたり?そうなれば相互監視社会だ。もっとも、すでにその兆しはあるような...。

東京大冒険

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 目的地はJR東京駅から徒歩5分、三菱1号館美術館(「KATAGAMI STYLE」開催中)。丸の内南口改札から出て横断歩道を渡り、くっくっくっと行けばすぐ...のはずだった。東京駅に着いて地上へ這い上がり、丸の内北口という案内板が目に入ったとたん、なぜかワタシは吸い寄せられるように北口へ北口へとなびいて行った。

 そこには準備していった地図とは違う街並みが出現していた。地図と実物を見比べること3分間、ワタシは北口から出てしまったことに気がついた。東京駅を背にしてこちら側が南口と確認して、ちらちらと東京駅を眺めながら、雨の中を歩いた。レンガ造りの東京駅は、東京駅の表看板に過ぎない。その中は巨大だ。南口だの北口だの中央口だのといっても、巨大な迷路のなかではわからないじゃないか...と、誰に言うわけでもないが、ぶつぶつ言ってみたりして。

 

 今日はついでに丸善にも寄るつもりだった。雨が降っていたので、とりあえず近くにあった地下への穴からもぐることにした。しかしそこはまたしても巨大迷路だった。頼りにするのは、矢印のついた案内表示だけ。丸善に行きたいのだけれど...などとはおくびにも出さず、しかし目はしっかりと矢印を追いながら北へ北へと人波に流されていった。

 今ここで大地震が起きたら...ワタシはとても生き延びることはできない、と思った。防災対策、地震対策の重要性を誰もが言うけれど、たとえ万全のことをしたとしても、どうにもならないときはどうにもならないのだ。そのときはそのときだ、としたうえで、きょう1日をどう過ごすか、不安に苛まれながら生きるか、心穏やかに過ごすか、それだけのことのような気もする。で、どうだって...?といわれても困るのだけれど。

わが身を呪う!?

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 桜の季節が過ぎ、もうする新緑の季節となるはずなのに今日も寒い。手足が寒い、背中も寒い、心も寒い。愚痴は何をも生み出さないからこぼすまい...と思うけれど、あまりの目まぐるしさに愚痴もこぼれそうだ。入院中の人の手助けに行くのに、往復で5時間だ。今週は家でゆっくりしたいのに、また呼出がかかった。

 常にクールでいたいのに、何かことがあると人の好さが出てしまうわが身を呪いたくなるときがある。人が好いなんてイイコトのように思いがちだが、コレは欠点だ。人の役に立ちたいとか、人からよく思われたいとかいったことは全くない。人からどう思われようとそんなことには関心がない。つまるところ、根が問題なのだ。根がお人好しなのだ。しかも、それに気づいたのは最近のこと。世話焼き(世話好き?)とは違う。相手が困っていなければ無関心でいられるのに、困っているとわかると手を出してしまうのがお人好しだ。

 実のところ、手術の付添いにも入院中の手助けにも疲れた。盲腸の手術をした人、腎臓の片方を摘出した人、痔ろうの手術をした人、急性心筋梗塞で担ぎこまれた人、手首を骨折した人、大腸穿孔で緊急手術をした人...すべてを一人で背負うのはちょっとばかりしんどい。ワタシノジンセイナンナンダ?と思う。

激変のとき

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 あれはいつのことだっただろうか...、気まぐれに「あなたの運勢」などというようなサイトを見ていた。それによると、私の人生は60歳代で激変すると書いてあった。「ワタシ、リコンデモスルノカシラ」と、そのときは思った。そして、それっきり忘れていた。

 実際に60歳代になると、すぐ上の姉が突然亡くなり、やっと相続の手続きやなんらやが終わると思っていたら、今度は一番上の姉が緊急手術を受け入院してしまった。あたふたしている間に、ウチの若い人が独り立ちして引っ越していった。ひとつひとつのコトガラをしっかりと受け止める余裕もないままコトが進んでいく。まさに激変のトキである。 

 一人暮らしの姉が2人もいれば...と覚悟はしていたものの、すべてが私の肩にのしかかるとやはり辛いものがある。心から願っていた息子の独立も、それが現実となると何とはなしにさびしいものではある。

 激変のときであったとしても自分を見失ってはいけない。ワタシは私。時間をつくって図書館へも行こう。美術館へも行こう。今一番見たいのは、三菱一号館美術館で開催中の「KATAGAMI Style」。ひと月もすればまたひとつ年をとる。その頃には激変もおさまっていることと期待しよう。

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