言葉に自由を!

 この世にはいろんな人がいて、いろいろな考え方があって、すべてはさまざまで、それが人間社会だと思う。でも…、「野呂姓の子どもたちが不要に嫌な思いをしなくていいよう、正確に『ノーウォークウイルスに感染』と言うべきだ」と主張して、呼び名の変更を学会や厚生労働省、報道機関に求めている人がいるというニュースを目にしてちょっと驚いた。

 日本語には同音異義語はいくらでもある。ノロウイルスの「ノロ」を「野呂」と結びつけるのは個人的なことだ。正確に「ノーウォークウイルス」と表現すればいいと考えるのも個人的なことだ。「ノーウォーク」は地名だというから、同じ論法でいえば「ノーウォーク」の人々は不要に嫌な思いをさせられる…ということになる。また、人に感染するものとしては、「サッポロ(札幌のこと)」を略した「サポウイルス」というのもあるそうだ。

 この「呼び名の変更」を訴えている人のブログもみたけれど、私は賛同できないなぁ〜と思う。何を主張し何を求めようが自由ではあるだろうが、人として基本的なことは忘れたくないと思う。基本的なこととは、同音異義語で人をからかったり悪口を言ったりすることは人として下劣で恥ずかしいことだという認識を皆が共有することだ。子どもを守るだけでなく育てることも大切だと、私は思うのだけれど…

 言葉には自由が必要だ。問題が生じたとしたら、その原因はその言葉を使う人の側にある。差別語としてその使用を禁じられた数多くの言葉を思い出せばわかることだ。どれもこれもひとつの表現でしかなかったのに、それを人を差別するために使ったから差別語になったのだ。
2011年11月29日 9:46 | コメント (0) | トラックバック (0)
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