どんな顔?

 たぶんネットの世界に横行しているのだろうと推測したのだが、とても受け入れられない言葉遣いというものがある。朝日夕刊のbe eveninngの記事に、「笑顔をくずさずにそう言った」と書いてあったのだ。しかも、それは署名記事である。

 笑顔をくずさずに…というからには、その前提には笑顔をくずすということがあるのだろう。たが、笑顔をくずすとは、いったいどういう状態をいうのだろうか?しかめっ面やかしこまった顔をくずすと笑顔になる。その笑顔をさらにくずすとは…、どういう顔をいうのだろうか?「笑顔のままにそう言った」とか、「笑顔をたやさずにそう言った」ではいけないのだろうか?

 なんの気もなしに一読して???と思った。もう一度読み直すと、とても違和感があった。文法的な知識からではなく、感覚的にとてもヘンだと感じた。
 私にはまだナニカヘンダゾという感覚が残っているが、怖いのはそういった感覚もなくなってしまうことだ。そういう言葉遣いに知らない間に慣らされてしまうことだ。言葉はイキモノで時代とともに変化していくものだとしても、ヘンなものはヘン。

 それは行儀が悪いことと教えられ育ってきたであろう人が、いつのまにか若い人たちに感化され電車の中でものを食べている。しかし若い人のように堂々と…というところまではいけないようで、バッグや手提げ袋からちびちびと取り出しては口に運んでいる。
 それと同じように、無意識のままに誰もが「笑顔をくずす」とか「笑顔をくずさずに」とか言い出したら、それはそれで怖いことだと思う。そういう表現をする人に向かって、「じゃぁ、あなた、ちょっと笑顔をくずして見せて…」と言ってみたいものだ。どんな顔をする気なのだろう?
2010年6月14日 18:45 | コメント (0) | トラックバック (0)
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