書評より

 気がつくと10月になっていて、はやばやと十五夜もすぎ、木々は落葉を始め、秋の種まき時になっていた。2016年のオリンピックはめでたくリオデジャネイロに決定した。都知事が何といおうと、物事は落ち着くところに落ち着くのだ。東京には開催意義など何もなく、アレができるコレができると並べ立てていただけのような気がした。翻ってリオには多くの開催意義があったようだ。

 今日は10月初の日曜日、朝日新聞の書評をみると…。
 「森の奥の動物たち ロボットカメラがとらえた森の精霊たちの姿」(鈴木直樹・著 角川学芸出版)はおもしろそう、読んでみたい。豆粒くらいの人間になって、森の精霊たちの仲間になりたいなぁ、と思う。
 「振仮名の歴史」(今野真二・著 集英社新書)は、ちょっと興味深く、読んでみたい。表現としての振仮名…なるほどね、と思う。
 「日々の非常口」(アーサー・ビナード/著 新潮文庫)は、朝日新聞社(2006年発行)から出ている単行本出読んでみたい。朝日新聞に連載されていたエッセイらしいが、残念ながら記憶にない。
 「1968(上)(下)」(小熊英二・著 新曜社)は、読んでは見たいが、あまりの厚さに躊躇しそう。1962年生まれの著者が、この上下合わせて2100ページもの本を書いた理由を知りたい、と思う。著者は、『本書は、「1968年」に象徴される「あの時代」、全共闘運動から連合赤軍にいたる若者たちの叛乱を全体的にあつかった、初の研究書である。(中略)著者はあの叛乱を、政治運動ではなく、一種の表現行為だったとする視点から分析を試みた』、と言う。…なるほど、だが、この厚みは並ではない。ただただだらだらと長いだけなのか、中味がぎっしり詰まった厚みなのか、それをまず確かめないことには…。
 
 「ちくま10月号」からは、「ちくま日本文学 全40巻」を。「ちくま文学の森」、「新ちくま文学の森」のさらに新しいシリーズのようだ。明治から現代までの40人の作家の顔ぶれを見ると、フムフム…と思う。若い人にも買いやすいように、文庫本サイズで各924円というのはいい。装丁・装画がすべて安野光雅さんというのは私の好みではないが、ルビがついているのはいい。
 ちくまプリマー新書からは、「若いうちに読みたい太宰治」(齋藤孝・著)が出るらしい。『サイトウ流「座右の太宰」おすすめ18作品を紹介』だそうだ。『人の心の痛みに感応し、丁寧に掘り下げていくことで、自意識との葛藤や社会との距離感を、豊かに表現した太宰治。人生の壁に打ち当たった時に読みたい一八作品の魅力を、縦横無尽に語りつくす』というが、私に言わせれば「人生の壁に打ち当たった時」には太宰治だけは読んではいけない。
 目次は、次のようになっている。
1 生きる元気をもらいたいときに読む
2 社会に適応できないときに読む
3 女子の気持ちを知りたいときに読む
4 ほんとうの幸福について考えたいときに読む
5 言葉の豊かさを味わいたいときに読む
6 自分が人よりも劣っていると感じたときに読む
7 人生の美しさとはなにかを知りたいときに読む
8 愛の形について考えたいときに読む
読書感想文を書くときの参考にはなるかもしれないが、私としては、こんな本を読むよりは「ちくま日本文学 8巻 太宰治」を読むことをすすめたい。
2009年10月 4日 12:01 | コメント (0) | トラックバック (0)
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