狂騒給付金

 鳴り物入りで巷にばらまかれた定額給付金だが、それを狙うのは詐欺師だけではなかった。ANAは、「せっかくの定額給付金、思い出にかえてみませんか。定額給付金で行ける日本全国の旅」とそそのかす。期間限定で「定額給付金記念超割」商品を売り出すという。負けるものかと、JALは「定額給付金で、日本中に笑顔がはばたきますように」と「定額給付金記念バーゲンフェア」を行うという。また、ある大手スーパーでは「定額給付金割引クーポン」を新聞に折り込んだ。家庭用品から家電、衣料品、寝具、文具に玩具と、食品以外のさまざまなものを対象に5%から10%、あるいは、50円から1,000円引きである。

 定額給付金を熨斗袋に入れて、町長さんが「おめでとうございます」と手渡した村があったというが、「定額給付金記念」と謳う航空会社もそれと同じ意識だったのだ。スーパーにしても、いつものセールとさほど違いはないのに、定額給付金という言葉を冠しなければ遅れをとるとでも思っているのだろうか。

 我が家にも申請書が郵送されてきたが、未だにほったらかしである。申請しなければそのお金はどうなるのだろう…という気はするが、さほど欲しいという気も起こらない。給付金を支給する対象は国民ひとりひとりであっても、申請は世帯主がせよという。つまり、家長がせよということだ。事務的な便宜上そういっていることはわかるが、気分的にはおもしろくない。

 私の住む市では、申請書は事務局宛に郵送することになっているが、返信用封筒に「○○市長様」と印刷されている市もあるらしい(家長がお上から頂き、おんなこどもは家長から頂くべしという構図が垣間見える)。事務的能力が優れているとはとても思えない市役所(公務員)に、銀行口座の情報を教えるのも気が進まない。世間が「給付金で○○しよう!」と浮かれるほどには、私の気分は浮かないのである。
2009年4月17日 19:41 | コメント (0) | トラックバック (0)
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