おじいさん

 歯科医院の待合室でのハナシ。耳には集音器のイヤホン、たぶん後期高齢者のがおじいさんが受付を済ませソファに座ると、私たちに向かって話しかけてきた。待っていたのは私と幼稚園児を連れた女性。
 ○○(文化系の有名人、以下同様。それぞれの人から直々に講義を受けたことがあるという自慢話だったのか?)を知ってますか?知らない?じゃぁ話してきかせよう…と、頼みもしないのに講義を始めた。〇〇の次は△△は?××は?ととどまるところを知らない。私も若い女性も(緊急だったので予約なし)うんざりしながら軽くかわしていた。おじいさんが名前を呼ばれ、やっと解放された。と、思ったのもつかの間。エプロンを首に着けたままのおじいさんがよろよろとトイレに駆け込んだ。マァ、そういうこともあるだろうと思ったが、ドアを閉めずに用を足し始めたのには絶句。思わず顔をそむけた。
 夏休み中の電車でのハナシ。3人の女の子を連れた女性が乗り込んでドア付近に陣取った。上の子たちは幼稚園児くらいのたぶん双子。下の子は2〜3歳か。騒がしくはないが、一時もじっとしていない。すぐそばに座っていた若い女性は、資格試験でも受けるのか問題集風の本を熱心に読んでいたが、席を譲って場所を移動した。譲られた席に座った子たちはやはりじっとしていない。
 その隣に座っていたのがやはり耳には集音器のイヤホン、たぶん後期高齢者のおじいさん。子たちに小さな折り紙で折ったものをあげた。手に持った小さな折り紙のせいか、知らない大人に声をかけられたせいかわからないが、やっと少し静かになった。
 ふたりのおじいさんの姿には思うところが多かった。猛烈な歯痛を我慢して待っている場合だったら、私はできれば関わりたくないと思う。どんな場合でも、おもちゃを与えて静かにさせるのは感心しない。電車内は基本的に遊ぶ場所ではない(貸切りは別として)。
 そういう私も高齢者、やがては後期高齢者にもなるだろう。公共の場でどうあるべきか…は、常に考える。すぐに反応しやすくなる高齢者であればなおのこと、ひと呼吸おいて、一歩引いて行動するのがいいのかな…と思う。私はおばあさんになっても精神的自立をしていたい。私の理想は孤高を持すること。ふたりのおじいさんのように社会に(人に)役に立つ存在であろうとするよりは、孤高でいたい。まぁ、コレは理想を言えば…ということだけれど。

2017年8月 3日 8:17 | コメント (0)
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。