問題点

 辞任した経済産業相のあとをうけて、次の大臣も決まった。こうして一件落着となるのかならないのか…、そんなことはたいして問題ではないような気もするが、世論のなかには少し気になる点は残る。

 先の経済産業相は、「死のまち」と表現した発言を謝罪し辞任した。そして野田首相は、「不穏当な発言」だとして謝罪せよと命じた。人々の心を逆撫でしたことがいけないのか。

 世間の怒りは「なんちゅうことを言うんじゃ!」というもののように見受けられるが、今朝の朝日新聞投書欄には、「鉢呂氏の発言 非難は的外れ」とする70歳の男性の意見が載っていた。深刻な事実を素直に表現しただけではないか、と言うのだ。非難すべきは事実を語った大臣ではなく、そのような事態を招いた者たちだ、と言うのだ。

 私たちの誰某が「死のまち」と言うのは自由だが、大臣であるから許されないのだと、私は思う。立場の問題である。大臣は「深刻な事実を素直に表現」する必要はなく、その深刻な事実をいかにして平常に戻すかを考え、表明しなければならないはずだ。すべきことができていないという点が、大臣として失格とみなされる所以ではないか。政治家は常に公人である。大臣ともなれば、尚更である。その自覚が足りないどころか、全く欠如していたのではないか。「死のまち」だと思ったなどという個人の感想は、ズボンのうしろポケットにでもソットしまっておけばいいのである。
2011年9月13日 9:55 | コメント (0) | トラックバック (0)