探しものはどこに?

 図書館は掘り出し物を見つけるところ、ベストセラーの新刊書を借りるところにあらず…などというと、いやぁ〜な顔をされるかもしれないが、思いもしなかった掘り出し物を見つけたときのうれしさはなにものにもかえ難い。

 今回は、ノア叢書である。「火用心」(杉本秀太郎・著)は、ノア叢書15だった。編集工房ノアについてはよく知らないのだが、本の後ろに載っていた編集工房ノアの出版物の案内を見ると、読んでみたい本が何冊もある。たとえば、山田稔・著「影とささやき」「幸福へのパスポート」「再会 女ともだち」「特別な一日 読書漫録」、鶴見俊輔・著「家の中の広場」「再読」、庄野英二・著「新しい靴」etc.……

 ところが…なのだ。たとえば、山田稔・著「影とささやき」。市の中央図書館にあるにはあるが、書庫に奥深くしまわれている。その存在を知っていて、パソコンで検索して資料請求をしなければ、その本を手に取ることができない。図書館の建物がどんなに立派で広くても、書棚の森を何時間歩き回っても、その存在を知らなかったら出会うことは決してないのだ。

 「影とささやき」が出版されたのは1985年だという。24年前の本だから表紙は色あせているかもしれないが、中味が色あせているとは限らない。自動書庫にしまいこまずに、開架棚に並べておいて欲しいと思う。いつかはわからないが、必ずや誰かとの出会いがあるはずだ。
 図書館がIT化(変な言い方?)される前は、図書カードを手繰っていけば、知らない本と出会うことも容易だった。今さら図書カードに戻せとは言わないが、50年前くらいの本は開架書棚にずらっと並べて欲しい。最近の本や新刊書は、いくらでもどこででも目にすることはできるのだから、そんな本こそ書庫にしまっておけばいい…と思うのだけれど。
2009年8月14日 14:31 | コメント (0) | トラックバック (0)