時代を逆行する日本

 靖国神社を題材にした中国人監督(日本在住だという)のドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」の国会議員向け試写会が開かれたというニュースには驚いたが、それに約80人もの議員らが出席したということにはもっと驚いた。

 最初は自民党議員を対象にした「検閲のような試写には応じられない」といっていたが、結局は全議員を対象にした試写会を開いたらしいが、これはあくまでも異例中の異例だという。見終えての感想は、当然ながらさまざまだったようだ。「偏ったメッセージがある」という議員もいれば、危惧したような「自虐的な歴史観に観客を無理やり引っ張り込むものではなかった」という議員もいるし、「靖国賛美6割、批判4割」と感じた議員もいたようだ(朝日コムの記事によると)。映画であるから人それぞれに違った受け取り方をして当然だし、それでいいと思うが、自民党議員の一部の人はそうは思わないらしい。

 この映画は、文化庁所管の独立行政法人「日本芸術文化振興会」が管理する芸術文化振興基金から2006年度に助成金750万円を受け制作された、故に「政治的に中立な映画」でなければならない…ということらしい。驚いた、心底驚いた。いつから日本は(また)そんなことをいう国になった(逆戻りした)のだろ。助成金を出すときの条件がどのようなものであったのかは知らないが、本気でまじめにそんなことを思っている自民党議員が多数いるとは…恐ろしい。人々がそれぞれに感じ取ったものを議論し合えばそれでいい。それが映画だし、それが芸術だ。
2008年3月13日 10:22 | コメント (0) | トラックバック (0)