寒い日の必需品は本とひざ掛けと猫と、紅茶

 寒い。午後になって夜中よりも未明よりも気温が下、今は2〜3℃しかない。冷たい風も吹いている。家でぬくぬくしていてもよかったが、電車に乗って図書館へ。借りてきたのは次の3冊。
「博物誌 上」「博物誌 下」(串田孫一著 平凡社ライブラリー)
「”手”をめぐる四百字 文学は人なり、手は人生なり」(季刊「銀花」編集部編 文化出版局)

 「博物誌 上」の猫のページを見ると、おやおや?絵が違ってる。写実的な子猫の絵になっている。「アルプ」で見た猫の絵の方が、私はずっと好きだ。
 「”手”をめぐる四百字」は、すべて著者の手書き原稿でできている本だ。原稿用紙も市販のごく一般的なものから名入りのものまでさまざまだ。マス目も大きなものから小さなものまでさまざま、当然字も個性的。推敲のあとがあるものとないものと。大きな字小さな字、流れるような字几帳面な字、判読困難な字と達筆といわれる字…おもしろい。

 先日芥川賞を受賞した作家が、朝日新聞の文化面に「芥川賞を受賞して」という文を書いている。題は「作家は物語のためにいる」。のっけからこういう文章は嫌いである。生理的に受け付けない。それは脇に置いておくとしても、この人の言うところの「物語」とは何なんだろう?小説の中には「物語」があるということなのだろうか?うーむ、む、む、む…よくわからない。

 もはや芥川賞受賞作といっても読む気はおこらず、したがって読むことはないと思うが、コチラのブログの先生は文芸評論家であるから読まれたようだが、『現在の芥川賞受賞作に象徴される文学現象は、あくまでも「ミーイズム(Meism)」であって、「社会」や「世界」の在り方や現実と全く関係ないところで成立している』と書かれている。また、『小川洋子を始めとする比較的若い作家が選者になった現今の芥川賞には、当分このような受賞作が続くと思うと、いささかうんざりしないではない』ともおっしゃっている。

 芥川賞の選者もそうだが、新聞の書評欄の選者も最近とみに若返った。重鎮ばかりがいいとはいわないが、とても読む気になれない作家が選んだ本など尚更読めない。そうして私の読書世界が狭まるかといえば、そんなことはない。発掘する楽しみがある。時代が合わず読む機会がなかったものを発掘して読む楽しみがある。孫一さんの博物誌もそう。
2008年1月23日 14:01 | コメント (0) | トラックバック (0)